50周年を迎えたお好み村を取材しました

お好み村ちいちゃんの肉玉そば

50周年を迎えた広島の名所「お好み村」を取材しました

お好み村は広島市中区新天地にある広島の名所です。1965年12月の発足から今年(2015年)で50周年を迎えます。

今回、お好み村の2階にある「ちいちゃん」に取材をお願いし、お店の様子やお好み焼きを撮影させて頂きましたので、その様子と合わせてお好み村をご紹介させて頂きます。

※広島を訪問される観光客の方向けに独断と偏見で書いていますので、その点をご了承下さい。

お好み村のサインボード

お好み村のサインボード

サインボードには「お好み村 新天地 広島名物 元祖 お好み焼き SHINTENCHI OKONOMIMURA」と書かれています。

何故、「元祖」と書かれているのでしょうか?

実は、現在、広島市内にある有名なお好み焼き屋さんで「新天地」を発祥の場所としているお好み焼き屋さんが多くあります。

みっちゃん総本店、へんくつや、麗ちゃんなども元々は西新天地広場や東新天地広場で営業されていたとのことで、「新天地」という場所そのものが、広島のお好み焼きにとっては元祖と言える場所なのかも知れません。(この考え方には異論もあると思いますが)

お好み村正面入り口お好み村正面

 新天地プラザと呼ばれる7階建ての建物のうち、2階から4階までの3フロアがお好み村となっています。現在、50周年ありがとう!!の横断幕が掲げられています。

右側の下にある階段から上ります。階段には「おこむくん」の絵が描かれているのが見えます。なお、ビルにはエレベーターもありますので車いすの方も利用できます。

お好み村案内図 お好み村案内図

2015年3月現在26のお好み焼き屋さんが入居されています。2階に8店舗、3階に8店舗、3階に10店舗です。

当然、お店ごとに味は違いますが、ソースはすべてのお店がミツワソースを使用しています。同じような材料を使って、同じソースを使っているのですが、お店によって味が違うのが、広島のお好み焼きです。味の好みは人それぞれですから、どのお店が特に美味しいということを申し上げるつもりはありません。

特に観光客の方には、ガイドブックやインターネットに頼るのではなく、むしろ、自分の勘を頼りにお店を選んで頂き、お店の方やそのお店にいる店員さんや他のお客さんと一緒になって、広島のお好み焼き屋さんの味と雰囲気を楽しんで頂きたいと思います。お好み焼きはそのような食べ物だと思います。

ちいちゃん お好み村ちいちゃん

今回は、2階にある「ちいちゃん」に取材を申込み、了解を得ましたので店舗の様子などを掲載させて頂きます。この写真はお客さんがいないタイミングを見計らって撮影したものですが、いつも沢山のお客さんで賑わっている人気店です。

このお店を取材先として選んだのは、お好み村初代村長さんのお店であったことに加えて、筆者が個人的に何度も食べているお店でもあるということによります。なお、2階にはお好み村ができた当初から営業しているお店が多く入店されています。

調理中のお好み焼き 調理中のお好み焼き1

 薄く伸ばした小麦粉の生地にキャベツ、もやし、ネギ、天かす、豚肉を乗せた状態です。粉のように見えるのは削り節です。肉は豚バラ肉で、その上に水に溶いた小麦粉が少しかけられています。

ちなみに、今回注文したのは「そば入り」です。一般的には肉玉そば(にくたまそば)、または、そば肉玉(そばにくたま)と呼ばれており、広島のお好み焼きでは基本中の基本です。また、ほとんどのお店でイカやエビが入った「スペシャル」と呼ばれるお好み焼きがあります。その他にもお店によってさまざまなトッピングが用意されていますので、お好みに応じて注文されると良いと思います。

また、ほとんどのお店では、お好み焼き以外に、ネギ焼き、牡蠣、イカ、ホルモンなどの鉄板焼きメニューもありますので、鉄板焼きをツマミにビールを飲むのもお勧めです。

調理中のお好み焼き2

調理中のお好み焼き2

前の写真の状態からひっくり返した状態(左)と、そば(右)が焼かれている状態です。

左の状態では、ひっくり返される前とは逆に、豚肉が下でその上にキャベツ、もやし、ネギなどが乗った状態となっています。キャベツ、もやしが蒸し焼きにされていていて、素材の美味しさが引き出されます。広島のお好み焼きは、蒸し料理でもあると思います。(このあたりもいろいろな考え方があると思います)

完成したお好み焼き 完成したお好み焼き

完成した「ちいちゃん」のお好み焼きです。見た目からして麺はパリパリしていて、卵がしっとりとやや半熟になっているのが見てとれます。青のりが控え目なのも広島のお好み焼きの特徴ではないでしょうか。

食べ方としては、アツアツのお好み焼きを鉄板から直接、「ヘラ」を使って食べるのがおすすめです。慣れないと難しいかもしれませんが、是非、挑戦してみて下さい。お願いすれば、お皿にも盛って貰えますし、お箸で食べることもできます。

「ちいちゃん」の場合は、普通のソースと辛口のソースが置かれていますので、途中、もし味が足りないと思ったらソースを追加して下さい。あと、お好み焼きの味をじっくり味わうため、マヨネーズは使わないで欲しいと思いますし、広島ではマヨネーズを置いていないお店も多いです。また、広島出身のミュージシャン吉川晃司さんも「お好み焼きにはマヨネーズはかけるもんじゃない。」と仰っていますが、その通りだと思います。

お好み村出口

お好み村出口

お好み焼きを食べ終えて出口に向かいます。満腹で満足してお好み村を出られることと思います。

しかし、お好み村にはまだ25軒のお店があることを忘れてはいけません。お好み村には何度も通って頂きたいと思います。

お好み村村長の銅像

お好み村村長の銅像

1階に設置されているお好み村初代村長古田正三郎の銅像です。古田氏は「ちいちゃん」の経営者で、お好み村の発案者の一人です。

最後に

お好み村と言えば観光客向けというイメージをお持ちの方も多いと思います。観光客の方が約7割という話を聞いたことがありますが、広島の人間も利用しています。

お好み焼きの味ももちろんですが、鉄板を囲んでのコミュニケーションこそが、広島のお好み焼きの神髄ではないかと感じています。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ページ上部へ戻る